東京都 M様(前半)
ご要望の成就を叶える総合コンサル~底地買取~
- 物件名
- グレイスコート寿宝
- 間取/世帯数
- 1LDK×13戸
- 完成/構造
- 2018年3月
- 取材日
- 2018年1月
▼スタートは…
オーナー様よりご親族が所有するご自宅が借地で地主から『底地を買い取らないか』との打診を受け、地主からの提示金額の妥当性と買取って損がないかの判断をしてもらいたいと、ご相談がありました。地主からの提示金額と弊社で調査した金額はほぼ乖離がなく売買金額の妥当性を見出していただき、正式にコンサルのご依頼をいただきました。
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▼問題が…
ご依頼者様は底地を全部取得したいが、弊社へご相談になる前に金融機関から底地の全部取得は融資資金面から難しいとの事。その金融機関からの提案は、ご自宅とは別に南側のご依頼者様所有の既存アパートがあるにもかかわらず、借地権割合に応じた等価交換や他社(業者)への一部売却であり、全部取得の提案をされていませんでした。ご依頼者様の希望は底地の全部取得。それを叶えるために弊社が賃貸管理会社だからこそできる提案をしました。
▼賃貸管理会社だからできるご提案…
全部取得が融資資金面で難しいのは、単純に底地を取得するのみでは金融機関からの評価がどうしても低くなります。管理会社目線で中長期的な賃貸事業計画を立て収益性を最大限に引き出し、底地取得費用をその収益でカバーし、底地全部取得を目指すご提案をしました。
その中での肝は土地取得費用を全額融資で賄うことは難しい昨今、その二つを賄える計画をしなければいけないことでした。周辺賃料相場、賃貸市場を入念に調査し、十分な収益を借り上げ賃料収入で見込める計画を立案させていただきました。そして、融資額や借入期間を最大限伸ばすには建物の評価も高くしなければなりません。それを実現できる金融機関・建築会社を選定し、ご提案させていただきました。
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▼その結果は…
無事に底地の全部取得費用から建築費用の全額(自宅拡充部分を除く)を融資で賄いつつ、中長期的にキャッシュフローを生み出す賃貸併用住宅計画をスタートすることができました。
こちらのご計画は前年月5日の『賃貸住宅の建築中現場を巡るバス見学会』にも利用させていただき、月の神奈川セミナーの中でも借地、底地の整理術の一例として、ご説明させていただきました。賃貸物件を実際に運用し、入居者というエンドユーザーと実際に関わることで賃貸ニーズを把握している賃貸管理会社だからこそ、今回のようにご依頼者様のご希望を叶えることができたのだと思います。
首都圏にはまだ多くの借地が存在しています。昨今の地代相場から底地=不良資産であると感じ、特に地主に極端に不利である旧借地法が適用されている場合、手放したいと考えている地主の方が増えていると推察できます。
その一方で借地権者は対象地の評価や他の様々な事情で融資を引き出すことが難しく、底地の整理が進まない事例は多く見受けられます。
底地売買の持ちかけは、売買仲介業者あるいは金融機関からであることが多いので、今回のご計画のように交換や売却を迫られ、借地権者は底地の全部取得を諦めてしまうケースが多々あります。しかしながら、通常の土地取得と比較し底地取得費用は安価になりますし、特に旧借地法上の底地の場合、既存の上物が築古の可能性が高く、底地整理と同時に収益物件への建替えもし易くなるので弊社のような賃貸管理会社の得意とするところです。
今回の案件はご依頼者様が借地権者という立場で底地を買取り、一括借り上げによる長期的に安定した収支計画でご計画を進めさせていただきましたが、その他の建築会社または金融機関へご相談になろうとしている様々なこと、色々なご事情が絡み合って中々進まないご計画などございましたら、絡み合った紐を解くように、賃貸管理会社の視点でお手伝いさせていただけたらと思います。