賃貸経営メールマガジン

管理会社視点で考える賃貸併用住宅の注意点

賃貸併用住宅建築計画
2025/1/23

昨今、弊社では賃貸併用住宅についてご相談をいただく機会が増えております。

しかしながら、一つの場所で自宅部分と賃貸部分が共存するという特性上、騒音などのトラブルが発生してしまうというリスクもつきものです。

今回は、このようなトラブルをなるべく減らすためのポイントを、管理会社としての目線からご紹介いたします。

 

賃貸併用住宅で入居者とのトラブルを避けるために最も重要なのはプラン設計です。

住み心地と収益性を両立するために、計画地やライフスタイルに合わせて最適なプランをしっかりと検討する必要があります。

“賃貸併用住宅”と一括りに言っても、自宅部分と賃貸部分の位置関係や間取りによってさまざまなプランが想定されます。どんなプランにもメリット・デメリットがありますので、ご自身のライフスタイルに合わせたプランニングが必要です。

以下はプラン設計の一部の例になります。

管理会社として、予想されるメリット・デメリットをそれぞれご紹介いたします。

 

メリット

・上下階が存在しないため足音の騒音トラブルがない

・眺望や日当たりなど上層階の恩恵も受けられる

・賃貸エントランスと自宅玄関を分けることが容易

 

デメリット

・賃貸部分の面積が限られるため収益性が下がる

・室内に自宅専用の階段を設置する必要がある

・貸室と隣り合う場合、騒音トラブルが発生する可能性がある

 

このような縦割りタイプは自宅部分の独立感が特徴です。

上層階の恩恵を受けつつ、上下階との足音の騒音トラブルを防ぐことができますのでプライベート性を重視する方におすすめのプランといえるでしょう。

 

メリット

・最上階からの眺望、屋上を独占できる

・日当たりが良い

 

デメリット

・下層との騒音トラブルに対策が必要である

・専用エレベーターを設置する場合、費用が高額になる

 

自宅を最上階にする場合、最上階のメリット(眺望・屋上の使用・日当たりなど)を独占することができ、開放感を感じることができます。しかしながら、足音等の生活音が下層の入居者とのトラブルを発生させてしまうリスクがあります。そのため、特にお子様がいるご家庭などでは注意が必要です。

 

メリット

・ワンフロアの面積を最大限活用できる

・階段・エレベーターを使わずに自宅へ出入りできる

・足音で騒音トラブルを起こしてしまう心配がない

 

デメリット

・上階からの足音や生活音がする可能性がある

・自宅部分が入居者の目につきやすい

・自宅の防犯対策が必要になる

 

1Fが自宅のプランの場合、階段やエレベーターを使わずに出入りできますので特に高齢の方や幼いお子様が住まわれる予定の方々に適したプランかと思われます。しかし上階からの騒音や、道路からの視線などは気になるかと思われますのでプライバシー性や防犯性を確保するための対策が重要です。

 

 

このように、それぞれのプランには異なるメリット・デメリットがあることが分かっていただいたかと思います。

しかし当然ながら、人によって感じ方はさまざまです。エリア・構造・間取りなどによっても「最適なプラン」というのは変わります。

またここまでは賃貸と自宅の位置関係についてお話ししてきましたが、設備も重要です。上記でデメリットとして挙げた点でも、追加設備を導入することで解消・軽減できる要素もあります。

 

記事の最初でも申し上げた通り、賃貸併用住宅では住み心地と収益性を両立するために慎重にプランを検討する必要があります。もし賃貸併用住宅のプランで迷われている方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談いただければ幸いです。

 

 

営業統括本部 開発営業部

川島公輔

PICK UP
全カテゴリー注目NO1

RECOMMEND
オススメ記事

TOP