賃貸経営メールマガジン

売却時の問題にメスが…⁉

法律・条例・制度購入・売却投資
2024/12/5

唐突ですが、賃貸経営に出口(売却)戦略はつきものです。

今回は、売却時に関係する来年の省令改正について触れさせていただきます。

 

現在、売買仲介業界では囲い込み行為の問題が発生しているとのことです。

国土交通省は取り締まりを強化するべく、2025年1月1日に宅建業法の一部改正を施行し、

今後の囲い込み行為に対し指示処分による再発防止を講じるとのことでした。

 

囲い込み行為とはなにか?

まず、売却の媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」があります。

 

このうち、「一般媒介契約」は売主から複数社へ媒介(仲介)の依頼をかけられ、多くの仲介会社から買主を探すことが可能です。

ただ、そのうちの仲介会社が買主あるいは買主側仲介会社を探してきたが、それよりも前に他社で成約

または他の仲介の方が良い条件だった等で仲介が成就しないことが起こります。

仲介会社同士で競い合い良い効果が出そうとも言えそうですが、どちらかと言いますと確実性のない仲介業務となる可能性が高まり、

モチベーションが上がりづらい傾向もあります。

 

一方、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」の媒介契約で売主が仲介会社へ依頼した場合、

売主は他社への媒介(仲介)を依頼できなくなってしまいます。

その代わり、媒介会社は国土交通大臣指定流通機構REINSという流通ネットワーク(以下REINS)へ売却物件情報を登録・掲載し、

多くの仲介会社から買主を募らなければなりません。

このようにして売主が複数社に仲介依頼をかけられないデメリットを補完しています。

さらにREINS経由で仲介会社が買主を連れてきたとしても売主側の仲介業務は行えるわけですから、

モチベーションは高く頑張ってくれそうです。

 

しかしながら、1社で売主と買主まで斡旋できれば、売主からだけではなく買主からの両手の仲介手数料を得られます。

これを目的に仲介会社の囲い込み行為と言われている問題が起きます。

具体的に、REINSへ売却物件情報を登録・掲載するのですが、情報のステータスを購入申込みが入っていないにもかかわらず「購入申込あり」とし、

他の売買仲介からの問い合わせを止めてしまいます。

これでは、売主は成約へのスピードはもちろん良い条件も逃してしまうかもしれません。

これが囲い込み行為と言われています。

ちなみにこの行為はもともとの宅建業法65条における罰則対象になり得ますので、

今回の省令改正で罰則対象として明確化したとのことでした。

 

では、他にこの行為をどう防いでいくのか。

REINS側も売主に対し専用のQRコードを発行できるようにして、売主がいつでも掲載状況を確認できるように、

2025年1月1日から機能修正するそうです。

今後、売却をされる方がいらっしゃいましたら、覚えておいていただけたらと思います。

 

売却や建て替え等、不動産の活用に迷われましたら、弊社へお気軽にお問合せいただければ、

最適なご提案をさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

 

営業統括本部 開発営業部
夏啓安

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