物件名にこだわる
皆さまがお持ちの賃貸物件、名前はどのように決めましたでしょうか。せっかくなら、入居者に選ばれやすい物件名称を付けたいですよね。
これまで、たくさんのオーナー様に物件名の付け方をお伺いしました。ご自身やご家族の名前にちなんだものや、以前の建物の名前を踏襲したもの、弊社の社員がお手伝いして決めた名前もあるとお聞きしました。
その中でも最も多いのが、地名や駅名を物件名に入れたものだと思います。
不動産公正取引協議会連合会の「不動産の表示に関する公正競争規約」第19条によると、
物件所在地が
(1)慣例として用いられている地名又は歴史上の地名がある場合、当該地名
(2)最寄りの駅、停留場又は停留所の名称
(3)直線で300m以内にある海(海岸)、湖沼、河川、公園、庭園、旧跡その他の名称
(4)直線50m以内であれば街道その他の道路の名称(坂名を含む。)
を、建物の名称に使用することができます。
ブランド力の高い地名や駅名を使用する際は、付近に同じ名前の建物が無いか、注意する必要があります。
街でよく聞く、メゾン(フランス語)・カーサ(スペイン語)・ハイム(ドイツ語)はどれも「家」という意味です。その他にも、グラン「壮大(英語)」・ジュネス「若さ(フランス語)」・クレスト「頂上(英語)」・パレス「宮殿(英語)」など、外国由来の名称が多く使われています。以前の日本では○○荘のような和名の物件が多くありましたが、おしゃれで華やかなイメージを持たせたいと、家に関する外国語が多く用いられるようになりました。
また、一度決めた物件名は変更することも可能です。
物件名の変更される理由は、
・所有者変更のタイミング
・リノベーション、大規模修繕により一新されるタイミング
・火事、事件発生後に一新したいタイミング
などが多いです。
特にリノベーション・大規模修繕時は、外観のイメージや物件のターゲットが変わるため、
今までのイメージを大きくプラスに変えるための方策の一つとして、物件名の変更を行うと効果がでる可能性があります。
手続き自体は比較的簡単で、もし建物名が登記されているのであれば表示変更登記、市町村への届け出、ライフライン会社への名称変更届を行えば、変更することができます。
しかし、入居者様が居る場合は事前の通知が必須です。入居者様にも手続き等で不便をかけることになりますので、早めの通知と感謝の気持ちを伝えることがトラブル防止につながります。
物件名によって、アパートのイメージが大きく変わってしまうこともあります。そしてそのイメージは入居者に選ばれるかどうかにも大きく関わります。そのため、街や物件の雰囲気に合った名称を付けることが大切です。
その上で、響きがいいもの・書きやすいもの・覚えやすいもの・オリジナリティーのあるものなど、所有者様のこだわりを感じられる物件名をつけて、アピールするのも良いのではないでしょうか。
本社 運営推進事業部
髙木遥奈