2023年繁忙期 募集家賃動向
アットホーム株式会社が2023年3月の賃貸マンション・アパートの募集家賃動向を発表していました。
全国主要都市のデータが出ていましたが、東京都と神奈川県に着目していきたいと思います。
まず「マンション」になりますが、
東京23区・都内23区以外・神奈川県の3エリアの平均家賃を見ますと、
【マンション】
東京23区
30㎡以下 89,496円(前年同月から若干プラス)
30~50㎡ 137,801円(前年同月から大幅にプラス)
50~70㎡ 209,369円(前年同月から大幅にプラス)
東京都下
30㎡以下 57,595円(前年同月から若干プラス)
30~50㎡ 88,992円(前年同月から大幅にプラス)
50~70㎡ 113,744円(前年同月から大幅にプラス)
神奈川県
30㎡以下 66,824円(前年同月から横ばい)
30~50㎡ 96,139円(前年同月から大幅にプラス)
50~70㎡ 119,382円(前年同月から大幅にプラス)
マンションタイプにおいては神奈川県の30㎡以下の間取りが昨年比横ばいでしたが、数百円程の上昇はありましたので、東京23区、東京都下、神奈川県の3エリア共に単身・DINKS・ファミリータイプの全ての間取りに前年同月と比べ平均募集家賃に上昇が見られました。
また、30~50㎡のDINKS・ファミリータイプにおいては4か月連続、50~70㎡の完全ファミリータイプにおいては3か月連続で前年同月の平均募集家賃を上回っており、さらに東京都下、神奈川県に関しては2015年1月以降最高値を更新しています。
【アパート】
東京23区
30㎡以下 65,338円(前年同月から若干マイナス)
30~50㎡ 103,333円(前年同月から若干プラス)
50~70㎡ 140,067円(前年同月から大幅にプラス)
東京都下
30㎡以下 52,300円(前年同月から若干プラス)
30~50㎡ 78,658円(前年同月から大幅にプラス)
50~70㎡ 99,313円(前年同月から大幅にプラス)
神奈川県
30㎡以下 54,383円(前年同月から若干プラス)
30~50㎡ 75,093円(前年同月から大幅にプラス)
50~70㎡ 93,136円(前年同月から大幅にプラス)
アパートにおいては東京23区内の単身タイプに平均募集家賃の下落が見られましたが、
神奈川県、東京都下は全ての間取りで、23区についても単身タイプ以外の間取りの平均募集家賃が上昇しています。
アパートに関してもマンションと同じく2015年以降1月以降最高値を更新しているエリア・間取りがほとんどですが、中でも神奈川県の50㎡以上のファミリータイプにおいては8か月連続で募集家賃の上昇が続いています。
募集家賃が上がっている要因として、建築費の値上がりや地価の上昇...等、様々だと思いますが、このエリアの募集家賃がすごく上がっているからここは賃貸経営に適している。と考えるのはリスクが大きすぎます。
建築費の値上がりや地価の上昇...とお伝えしましたが、それ以外の大きな要因として、単純に賃貸経営における表面利回りをよく見せる為に募集家賃を高く設定している事例も散見されます。
ただ相場を逸脱した家賃で募集をすることは簡単ですが、成約させることは難しいでしょう。
こうした見せかけの家賃によって募集家賃が上昇していることも事実です。
しかしながら、1LDK以上のファミリータイプにおいてはここ数年の動きが非常に活発になっており、相場より若干高い家賃であってもすぐに申し込みが入ったり、仲介業者から問い合わせを多数いただいたりと、需要がかなり多くなっているので募集家賃が上がっているといったことももちろんあります。
ただいずれにしても、そのエリアに適した間取り・家賃・計画でないと安定した確実な賃貸経営にしていくことは難しいかと思います。
その実現の為に管理会社があると思っておりますので、いつでもお気軽にお声がけください。
賃貸経営・賃貸建築に関するご相談をお待ちしております。
神奈川支店 アンサー事業部
土屋 一夢