ZEHも賃貸に
皆様は自然環境についての取り組みなどはされていらっしゃいますか。
私は日々のゴミの分別を間違えずにやる…ぐらいです。
住まいについての自然環境の取り組みとして『ZEH』というものがあります。住宅展示場などに行けば幟などでアピールをしています。
『ZEH』(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに高効率な設備システムの導入により室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロになることを目指した住宅」(出典:資源エネルギー庁)
現在までは主に一戸建てを対象としてきましたが、2017年に大手ハウスメーカーが石川県金沢市で日本初のZEH賃貸住宅の建築を発表しました。
ZEHという言葉は聴きなじみもない方も多いと思いますし、実際に、浸透・普及しているかといえばそうでもありません。
しかし、国としては第30回地球温暖化対策推進本部において温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比-26.0%の水準(約10億4,200万t-CO2)とする約束草案を決定し、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局へ提出しました。
それを実現する為には住環境からの変革も重要です。
その為、国からの補助事業として経済産業省(ZEH補助金)国土交通省(工務店などの中小企業向けに行っていた地域型住宅グリーン化事業)2018年度からは環境省(ZEH化等による住宅における低炭素化促進事業)も加わり3省連携でZEH補助支援を行っていくようです。
新たに加わる環境省のZEH化等による住宅における低炭素化促進事業の2018年度の概算要求は62億円、目的としては2030年の温室効果ガス排出量削減目標達成の為、家庭部内からそれを約4割の削減し、個々の住宅の低炭素化技術を確立して大手ハウスメーカー以外の工務店、設計事務所等を図っていきます。
より低炭素性能に優れた先進素材(CLT=直交集成板:施工が容易で頑丈・軽量・高断熱CNF=セルロースナノファイバー:高い断熱性能を持つ天然繊維でできた断熱材)や、再エネ熱を利用した住宅の普及促進に向けた支援を行い、さらに低炭素化が遅れている賃貸住宅及び分譲集合住宅のZEH化に向けた支援を実施するとしています。
対象としては、住宅(賃貸、分譲集合、戸建)を建築・改修する者とし補助金額は戸当たり70万円、ZEH要件を満たす戸建新築+CLT、CNF等を使用し先進的な再エネ熱利用技術を活用した建築は上限戸当たり90万円の補助を行う予定です。
実施の期間は戸建ZEH物件は2018年度~2019年度。
ZEH戸建物件+CLT、CNF等の一定量の使用及び分譲集合住宅と賃貸集合住宅(一定規模以下)において、ZEH相当となるものの新築の場合は2018年~022年と戸建てよりも3年も長い期間対象となります。
入居者にとってZEHのメリットは断熱性能が高い為、暑い夏、寒い冬など気温に左右されにくい快適な住環境が確保され、エネルギー収支が理論上ゼロであるので、もちろん光熱費が安く抑えられます。
その為、賃貸物件が供給過多な現在でも競争力のある勝てる物件となります。オーナー様からすれば建築コストが高いということはありますが、社会的に有意義な事業に参画できていること、競争力の高い物件を所有できるということで、中長期的にも安定的な賃貸経営を行える可能性が高いことが挙げられま。
もちろん、エリア特性や駅から距離、市場性を把握したうえでの賃貸経営ですのが、今後ZEHのような環境配慮の賃貸のように何らからに特化して付加価値を高めることができる物件が勝ち残っていくと思います。
長文失礼いたしました。