賃貸住宅で起こりうる犯罪その防犯対策?
今週は門脇がお送りいたします。
前回私がお伝えしたのは『賃貸住宅で起こりうる犯罪その防犯対策?』ということで、『マーキング』をお伝えいたしました。
いかがでしたでしょう。皆様のお住まいのお宅や、大事な資産の物件には付いていませんでしたでしょうか。
今回は『賃貸住宅で起こりうる犯罪その防犯対策?』
ということで、侵入犯罪の実情についてお伝えいたします。
まず、侵入犯罪の全体像として、認知件数等についてですが、
侵入強盗は平成18年1,896件(545件)、平成19年1,700件(439件)
侵入窃盗は平成18年205,463件(123,403件)、平成19年175,728件(106,700件)
住居侵入は平成18年31,030件(19,508件)、平成19年27,383件(17,579件)
※( )内は対住宅被害
※強盗、窃盗の違いは、強盗は侵入場所にその財物の所有者がいて、その所有者に暴行・脅迫にて、抵抗を抑圧し財物を奪う犯罪。
窃盗はその所有者の意思に反し財物を奪う犯罪。
近年、侵入犯罪(商店や事務所、金融機関を含む)については減少傾向にあります。
しかし減ったとはいえ対住居への侵入件数の割合を見ると
侵入強盗は平成18年28.7%、平成19年25.8%
侵入窃盗は平成18年60.1%、平成19年60.7%
住居侵入は平成18年62.9%、平成20年64.2%
となっており侵入強盗以外の割合はわずかながら上昇をしています。
その侵入方法といて一番多いのが(平成19年調べ)
一戸建て住宅(26,366件)、共同住宅4階建て以上(3,989件)
共同住宅3階以下(12,425件)
のガラス破りの防犯についてもお伝えいたします。
住宅の一番もろい場所はどこでしょう。
一番もろく入りやすいのは窓等のガラス部分です。
ガラスは子供が石を投げただけでも割れてしまいます。
ガラス破りの方法として、住宅の窓ガラスの一部を割り、そこから手を入れて錠を開けて侵入することです。
ガラス破りは、最短で10?15秒で錠を開けてしまうため、わずかな時間の外出でも油断できません。
近年はガラスをガスバーナー焼き切り侵入する手口も増えています。
ガラスはもろいものと考えて、ガラスを割られても、侵入されないようにするにはどうすればいいのかを考える必要があります。
官民合同会議で認定された防犯性能の高い建物部品のみ使用が認められているCPマークを取得した防犯フィルムを貼って安全性を高めるとともに、防犯対策をしていることがわかる威嚇用シールを貼ることで、侵入者の牽制にもなります。
他の対策として大きな窓でしたら、防犯ガラスとシャッターの併用。
小さな窓でしたら、防犯ガラスと補助錠の併用。
等を何重にも施しておけば、犯罪者の心理として犯行をあきらめるケースが多いようです。
(5分以内に侵入できなければ犯行を諦めるというケースが一番多いようです。)
『被害を防ぐには侵入時間をどれだけかけさせるか』ということが一つのキーワードとなります。
次回も賃貸住宅で起こりうる犯罪その防犯対策をお伝えしていきます。
統計出典:警察庁犯罪情勢