賃貸経営メールマガジン

相続税対策は本当に大丈夫?

2011/1/13
賃貸経営・アパート経営ならヒロ・コーポレーション

今回は黒沼が担当します。

皆さんも新聞やニュースを見てご存知の方も多いと思いますが、約1ヶ月前に本年度の税制改正大網が発表されましたが、例年よりもサラっと報道されてしまった感があります。

なので、今回のメルマガのタイトルを見ても、ピンとこなかった方は概略だけでも確認しておいて下さいね。

大家さんや資産をお持ちの方にとっての今回の税制改正で、最も影響がある改正のポイントの一つとしては、「資産課税」のうちの「相続税」の改正でしょう。

?
相続税の基礎控除(非課税部分)はバブル期の地価高騰による相続財産の価格上昇に対応して、負担調整を行うために引き上げられてきました。

その後、バブル崩壊後の地価は下落を続けているにも関わらず、基礎控除の水準は据え置かれてきました。

 

その為、相続税は亡くなられた方の数に対する課税件数の割合が4%程度に低下しており、最高税率の引下げを含む税率の緩和も行われて来た為、

「格差是正・富の再分配」の観点から、その機能が低下している事が改正の理由とされています。

?

【基礎控除額の引下げで対象者増加・増税】

現在の相続税基礎控除額は
「5,000万円+1,000×法定相続人の数」です。

改正後は基礎控除額が
「3,000万円+600万円×法定相続人の数」へ減額となります。

例えば4人家族で法定相続人が3人の場合、基礎控除額は
「8,000万円から4,800万円」に減額となります。

【税率構造の見直しで、高額な遺産は税率引き上げ】

 

法定相続人の取得金額が高額な場合の税率構造が変更になります。

1億円以下については現行と変更はありませんがそれよりも高額になる場合は細分化して税率が上がります。

 

それぞれ『法定相続人の取得金額、税率、控除額』で表記すると現行は

『3億円以下、40%、1,700万円』

『3億円超、50%、4,700万円』

改正後は

『2億円以下、40%、1,700万円』

『3億円以下、45%、2,700万円』

『6億円以下、50%、4,200万円』

『6億円超、55%、7,200万円』

【死亡保険金の非課税対象が限定】

死亡保険金の非課税総額は、

現行は
『500万円×法定相続人の数』となっていますが、

改正後は
『1.未成年者2.障害者3.被相続人と生計を一つにしていた者』
という限定条件が追加されます。

上記の3項目の増税によって、現在は相続税の申告対象外になっている方も申告の必要が出てくる場合が増加します。

また、相続税対策を行ってきた資産家の方々も相続税対象額が増額する事によって増税になると思います。

 

「もうウチは対策済みだから大丈夫!」「ウチは対象外だから」と言っている方も、相続税についてもう一度確認・見直しする必要があると思います。

 

PICK UP
全カテゴリー注目NO1

RECOMMEND
オススメ記事

TOP