2011年の賃貸市場 vol. 2
みなさんこんにちは。
「2011年はどのような賃貸が注目を集めるか」シリーズ第2段。
今回『2011年の賃貸市場vol.2』は高齢者専用賃貸、『高専賃』についてお話します。
『高専賃』は近年、急成長中のマーケットとして脚光を浴びています。
その最も大きな要因が、現在の高齢者向け賃貸の不足です。
現在65歳以上の高齢者が総人口の23%を占め、日本は超高齢社会に突入しています。物件供給が不足する中、一人暮らしや要介護の高齢者の数は
増加の一途をたどっているのです。
そこに着目したのが、高齢者専用賃貸、『高専賃』です。
入居者を高齢者に限定した賃貸住宅で、通常の賃貸住宅と比べて大きな違いは、高齢者にとって安心できる設備やサービスが充実していることです。
例えば訪問介護ステーションや、他の入居者と気軽にコミュニケーションが取れるコミュニティールーム、建物自体にも高齢者の身体機能に対応した設計や設備、いわゆるバリアフリーが施された設計がなされています。
介護が必要になった時には、外部の介護サービスを利用することもできます。
一般の賃貸を借りる感覚で“自由で気ままな暮らし”を送りつつ、万一倒れたときや、病気になった際の不安をもつ一人暮らしの高齢者あるいは高齢夫婦も安心して暮らせる住宅が『高専賃』なのです。
そうなると、老人ホームと似ている気がしますが、老人ホームは入居時に一時金を支払い、一生住み続ける権利を得る「終身利用権」方式での契約がほとんどで、対する『高専賃』は「賃貸借契約」方式なので、気軽に気楽に利用することができます。
賃貸物件の空室が目立つ昨今。
賃貸住宅の空室を利用し、高齢者向けの住宅を運営する動きが盛んになってきています。
大手ハウスメーカーや管理会社は、徐々に注力し始めています。
もちろん、簡単に始めることはできません。
ただ、今後ますます増え続けるであろう高齢者。
日本の賃貸の大きな柱となっていくであろう高齢者。
誰にでも平等に訪れる老い。
私たち管理会社も、ただ傍観するのではなく、どういった手法で切り込んでいくかが問われています。
新たなビジネスチャンスとして、とても貴重な存在になってくることは必至です。
弊社では高専賃の管理物件はまだありませんが、これから検討していく価値が十分にあると思います。
“超高齢社会への対応”の迅速さが、これからのキーワードとなってくるのではないでしょうか。
通常の賃貸物件は供給過多と言われている現代。
これから建築する場合、差別化を図った高齢者専用賃貸物件を検討されるのもいいかもしれません。