賃貸経営メールマガジン

注目される“スマートハウス”

ECO(エコ)
2011/11/17

1.【注目される“スマートハウス”】

皆様こんにちは。東京も朝晩はめっきり冷えて、熱々のお鍋をふぅふぅ言いながら食べるのがいよいよ美味しい時季になってまいりました!

今週は清水が担当いたします。

今回は、数年前より急速に市場が拡大している“スマートハウス”についてご紹介いたします。

まだあまり耳慣れないかもしれません。“スマートハウス”とは、エコガラスや太陽光パネル、蓄電池や高速光通信などを備え、これらがスマート家電やエコカー、コントロール用のデバイス(タブレットやパソコンなど)と連携して、快適で暮らしやすい環境を実現する近未来型住宅のことです。

このスマートハウス開発のため、3月の震災以降本格的に資本を投じて乗り出した住宅企業は少なくありません。積水ハウス、大和ハウス、トヨタホーム、住友林業、ミサワホーム、パナホームなど大手がこぞって参入し、新商品開発に余念がなく、さらには大手電機メーカーと各社が共同開発に邁進しているとのことです。

この度の東北大震災が与えた影響は大きく、都心でも住まい手の持ち家より借り家思考が上回り、ライフラインの断たれる生活を強いられる中で、世論が原発の在り方やエネルギー開発の見直しを迫る事態へと加速させたのは言うまでもありません。

日本のみならず、世界が地球環境を守るためCO2削減を目標に掲げている今、省エネや次世代エネルギーの開発に努力を迫られる企業にとっては、危機から好機に風向きが変わってきたようなのです。

日本では太陽光や風力などの再生可能エネルギーの開発・導入に始まり、ピークシフトによる電力の有効活用や需要家の省エネ、エコカーのインフラ整備、停電対策など、国が企業と手を組み導入・普及へと乗り出しています。

これは“スマートグリッド”(次世代送電網)と呼ばれる構想です。

この“スマートグリッド”の最小単位が各家庭の“スマートハウス”にあたります。

“スマートハウス”はHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)つまり情報技術を駆使して、家庭内エネルギーを管理するネットワークシステムにより構成されます。現状ではモニターに自家発電量と消費量が見え、電力の安い深夜時間帯とうまく使い分けることで家電や給湯に利用したり、余剰分は売電したりというシステムです。

 

これが将来的には、ネット回線を利用して電力会社や水道局、警備会社の提供するサービスなどが管理サーバーを通じて受けられるようになったり、ショッピングや多種多様な付加サービスが提供されるようになるそうです。

この“スマートハウス”はまだ課題も多く残されています。家電や機器の規格の統一化や、設備が一体化することによる企業間の保証負担の問題があります。

また最近耳にするサイバーテロなどの脅威もネットワーク化には大敵です。

高齢社会やインフラ整備、それらを導入する補助費や税制など、家庭レベルだけには留まらない問題が山積みです。

しかし確実に成長していく市場であることに間違いなく、日本国内市場だけでも2020年には5兆円規模にまで膨らむと予見されており、今後さらに注目されていくことでしょう。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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