空き家増加の原因は・・・
1.【空き家増加の原因は・・・】
今、賃貸住宅や別荘などを含む全国の空き家は757万戸にのぼります。
最近の10年間で約180万戸の空き家が増加してしまった背景には、近年の核家族化や少子化、過疎山間地の人口減少などが影響しているといえます。
管理不十分な空き家があると、健全な生活環境が阻害されたり、放火や不審者の出入りなどの犯罪が誘発される恐れがあると言った見地から、市民の安全・安心な生活確保を目的として空き家条例の制定、施行が検討されてきました。
この条例は、適切な管理を所有者に義務付け、時には建物撤去もおこなうものです。
地方都市に至っては景観を壊す空き家に対して5万円以下の過料を賦課したり、指導に応じない場合は所有者名を公表するなどの厳しい内容となっているものもあります。
東京都内でも空き家の割合が住宅全体の10%を超えたことを受け、徐々に自治体で空き家条例制定の動きを見せ始めました。
まだ全国でも9自治体が制定したのみで、都内では足立区のみですが、現在墨田区でも検討されており、順次エリアは拡大していくと予想されます。
しかし築年数の経った物件がすべて空室かといえば、決してそんなことはありません。
立地条件の良さや魅力的な間取り、手頃な賃料など、入居が決まる理由はさまざまですが、大切なのは、【その物件に住みたくなるポイントがあること】です。
なぜ空室になってしまうのか、どうしたら入居者が見つかるのか。
管理会社に任せきりにするのではなく、オーナー様自身も一緒に考え、行動に移すことも重要です。
雑誌の特集で記載されている入居者が住んでいる実際の仕様を参考にする、賃貸経営セミナーに参加する、賃貸住宅フェアで相談するなど、ちょっとしたことからはじめられます。
先日、初めて大手家具メーカーのIKEAが賃貸住宅フェアに出展し、リノベーションや部屋作りの参考プランとして、単身者向けのモデルルームを展示し家具の総額も記載するなどして賃貸業界の市場へ参戦を始めました。
ミキハウスも子供服だけでなく、子供の観点を重視した、ファミリー向け賃貸の作りかたを提唱しています。
各社、いろいろな新しい取り組みを行っています。
もうすぐ30周年を迎えるディズニーランド。
賃貸で築30年と言えば、かなり築年数がたった物件です。
それと同じディズニーランドが今もなお、変わらず人々に愛され続けているのは、スタッフ育成に力を入れているのはもちろんですが
最新のアトラクションや、人々を魅了するショーなど、常に新しいことを発信し続ける試みや新しい切り口が、私たちの心をとらえ、惹きつけているのではないでしょうか。
きちんと手を加えてあげることが、永く愛され続ける秘訣なのだと思います。