入居者ニーズを考える(自転車置き場編)
今回は『入居者ニーズを考える(自転車置き場編)』についてお話ししたいと思います。
賃貸管理をしているとクレームになりやすいのが『自転車』です。
・誰も使用していないような自転車が放置してある。
・敷地内に自転車を置く場所がない。
・建物が自転車で傷ついた。
一番の問題は入居したけど、自転車を置く場所が見つからないというクレームだと思います。
後から入居したとは言え、以前からの他入居者と自転車スペースの取り合いに発展してしまいます。
敷地内に置けないからと言って、道路に置いてしまうと近隣からのクレームになり、撤去されても誰にも文句を言えません。
今回弊社を含めた賃貸管理会社約13社で、2012年9月から2013年3月までに賃貸借契約をした入居者にアンケートを実施し、リクルートでその集計結果をまとめました。
そのアンケート結果の一部で、『駐輪場自体必要ない』と回答した入居者の結果は下記の通りです。
ひとり暮らし 6.2%
ふたり?ファミリー 4.6%
全体 5.7%
『駐輪場自体必要ない』と回答した入居者は全体の1割未満になり、大半の入居者が駐輪場を必要としている事がわかります。
しかしながら、世帯数分の自転車置き場を確保していない賃貸物件が沢山ある事に驚きます。
賃貸建築の際に、敷地いっぱいに建築する事を優先し、自転車置き場を疎かにしていた結果と言えます。
いくら建物の仕様やグレードにこだわっても、置けない自転車を無理やり敷地内に乱雑に置かれた状況は、建物外観を損なうでしょう。
建物を敷地いっぱいに建てる事を考えずに、建物世帯数を減らしてでも多目的な共用スペースを確保する事が必要です。
世帯数分の自転車は最低限必要です。1LDKや2LDKで1世帯2人入居や3人入居で想定していたら、入居想定分の自転車置き場の確保がベストです。バイク置場があっても良いでしょう。
ラックを設けると自転車が綺麗に並びますので、外観を損ないません。
また、あきらかに使われていない自転車を発見したら、全入居者に通知し、持ち主が現れなければ早めに回収する事をお勧めします。
敷地内の不要な自転車を無料で回収してくれる業者もありますので、利用すると良いと思います。
そして、オートロックなどがあり、その中に自転車が置けると防犯上、高級自転車を所有している入居者は喜ぶでしょう。屋根付きも同様です。
しかし、ドアを開閉して自転車を入れるとその風除室のドアや壁に自転車のハンドルやタイヤが当たってしまい、傷ついたり汚れたりしますので、建物を傷つけない工夫が必要です。
建物を建築した後、このような入居者ニーズに気付いても遅く、対応できなくなってしまう場合があります。
『入居者の事を考えに考え抜いた』賃貸計画が長期にわたり入居者が快適に生活できる人気賃貸物件へとなるのだと思います。
我々賃貸管理会社はこれから賃貸建築をお考えのオーナー様や賃貸リフォームをお考えのオーナー様に対して、これまでの賃貸管理経験を活かし、人気賃貸を目指したご提案をしたいと思いますので、お気軽に弊社までお問い合わせください。