賃貸住宅に住む女性の不満
皆様こんにちは。本日は和田がお伝えします。
女性入居者を意識した物件づくりが重要であることは、このメールマガジンでも度々ご説明してきました。
住まい選びにおける女性の意見は強く、住まいに求める要望も年々高くなってきています。
今日は賃貸住宅に現在住んでいる女性が何に不満を持っているのかを?LIXIL住宅研究所がまとめた調査結果を基に考えます。
賃貸アパートやマンション、公営住宅に住む全国の既婚女性750名を対象に実施した、現在の住まいへの不満点や、賃貸住宅を選ぶ際の必須条件についての調査結果現在住んでいる賃貸住宅の機能性については、「不満点がある」が75.7%、「特に不満点はない」が24.3%。
不満なところは「上階の足音や声が響く」27.5%、「断熱効果が弱く、夏暑く、冬寒い」24.8%、「風通しが悪く、湿気がこもりカビがはえやすい」23.6%、「壁が薄いため、隣室や外の音がうるさく、室内の音も外にもれる」23.1%が上位の理由です。
また、不満を解消するために「すぐにでも引っ越ししたいと思っている」17.1%、「次の更新の際に引越ししたいと思っている」18.1%で、合計35.2%の人が引越しを検討しています。
賃貸住宅を選ぶ際の必須条件は「風呂とトイレは別室になっていること」68.8%、「内装がきれいであること」58.3%、「ベランダ・バルコニーがあること」52.0%、「部屋の防音効果が高いこと」45.5%となっています。
女性入居者の不満の上位が遮音性や断熱性にあるというのは、少し意外に思いました。
部屋探しの時、キッチンや収納の広さ、設備やデザインについては目に見えますが、遮音性や断熱性は住んでみないとわからないからなのでしょうか。
上記の調査結果のように、せっかく優良な入居者が見つかっても現在住んでいる賃貸住宅に不満があれば、賃貸物件の供給の多いこの時代では、すぐに引越しをしてしまうでしょう。
遮音性や断熱性は建物の基本性能の部分ですから、後から向上させようと思っても非常にコストも手間もかかり、気軽にできるというものではありません。
賃貸物件の新築を計画する際は、目先の利回りだけを考えるのではなく、入居者に長く住んでもらえるように建物の基本性能にも十分な考慮をすることが必要と言えます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。