2018年問題を考える
皆様こんにちは。本日は野崎がメルマガを担当します。
本日は『2018年問題』についてお伝えします。
これは日本の大学受験業界で使われている言葉です。
2009年から2017年まで18歳の人口は横ばい状態が続くと予測されていますが、2018年以降に18歳の人口が減り始め、大学の進学者が減ると言われています。
2014年時点で4割の私立大学が定員割れになり、2018年以降は潰れる大学が私立だけでなく、地方国立大学まで及ぶと考えられています。 参考文献『朝日新聞コトバンク』
大学は生き残りをかけて、学生が通いやすいように地方から都心へと移動しています。
大学があるからと学生向けに単身者タイプの賃貸経営しているオーナーも多いかと思います。
所有賃貸の全世帯が同じ間取りの単身タイプというオーナーもいるでしょう。
大学進学者が激減すれば、学生向け賃貸の空室率上昇は避けられません。
入居する学生がいない! その上、一般の入居者も見つからない!!
その時は、どうすれば良いのでしょうか。
●1つの方法としては単身入居者層をシフトする。
学生から生活保護者や高齢者、外国籍、法人などに入居者ターゲットを変える方法があります。
生活保護者に入居してもらう為には、区や市が定める上限内の賃料設定にしなければいけません。区や市が賃料を負担するので、オーナーは賃料が滞る心配がなくなります。
また、都や県、区や市への申請で、高齢者斡旋の賃貸に登録する事も可能です。高齢化が進む今後においては、需要拡大が期待できます。
日本の人口が減少期にある今は、外国籍の入居者を受け入れる必要性があると思います。
工場などが近くにある場合は、外国籍の労働力を積極的に取り入れている会社が多くありますので、学生に変わる狙い目であると言えます。同じように社宅としての利用で、法人に営業するのも良いでしょう。
●2つ目の方法としましては、単身者タイプをファミリータイプに変える方法です。
2世帯もしくは3世帯を1つの世帯にします。
もちろん大規模なリフォームになるので、金額も大きくなります。
しかし学生向け賃貸が多いエリアでのファミリータイプは希少価値が高くなります。耐力壁などを取り壊してしまう可能性が高いので、構造計算をした上での間取り変更リフォームが必須です。
建築会社の構造体保証期間中に耐力壁を抜いてしまうと保証が終了してしまうので、注意してください。
賃貸は長きに渡る経営です。20?30年の間には入居者ニーズが変わってしまうのは当然でしょう。
2016年9月30日までに建物の請負契約を済ませると2017年4月1日以降の消費税10%時期に建物が完成しても8%の消費税になります。
これから新築の賃貸建築を考えている方は、同じ間取りを複数戸作らずに、リスク分散の為にも間取りの種類を増やし、入居者層を広げる事が有効だと思います。
駅から遠くても近くに大企業があるから、大学があるから大丈夫と賃貸を安易に建築するのはお勧めできません。
大学や大企業が近くにあるのは現時点での大きなメリットですが、数十年後も存在しているのかを予測して総合的に考えると駅からの距離を優先するべきでしょう。
空室でお困りの方やこれから賃貸建築をお考え方は、是非お問い合わせ下さい。
どうすれば入居者が決まるのか。賃貸計画をそのまま進めるべきなのかを一緒に考えたいと思います。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。