もったいない→価値再生
今週は神奈川支店の門脇がお伝えさせていただきます。
皆様、団地というとどのようなイメージをお持ちになりますでしょうか。
一般的には住宅の集合体をさします。
一カ所にまとめて建設するために計画的に開発した住宅。
日本では、高度経済成長期の1955年に、中産階級に良質な住宅を供給する目的で「日本住宅公団」が設立され、公団住宅の建設がはじまりました。
当時は珍しかった水洗トイレ、風呂、ベランダなどを取り入れたほか、ダイニングキッチンによる寝食の分離という当時の日本には斬新だったDKスタイルもこのときに初めて導入されています。
高度成長期に建てられた公団住宅の多くは老朽化の時期を迎えるとともに、入居者の高齢化なども進みその対策が求められています。
『参照:HOME’S 不動産用語集』
主に日本住宅公団【現:都市再生機構】や地方公共団体が建築したものが多く、日本電信電話公社・旧国有鉄道などが建設したものもある。
ひと昔の住宅形態で外装も薄汚れたイメージで部屋も今の物件に比べると小さい。そのようなイメージを受ける方も多いと思われます。
今そのような団地からイメージを脱却しようという動きが各、地方公共団体や民間から動きが出てきています。
例えば、UR都市機構が大手小売り雑貨チェーンや北欧発祥の世界最大級の家具量販店などとコラボレーションをして、その家具や雑貨はては建材なども使用し、各ブランドの色を出し入居者の目を引くお部屋を作り出した『リノベーション団地が』が話題となりました。
私共の担当エリアでもあります神奈川県においても神奈川県住宅供給公社が老朽化した『二宮団地』の再生に着手し住民の高齢化などで入居率が6割を切っているため、賃貸住宅28棟のうち10棟を解体しその跡地を利用し、駐車場を作り調理設備を設け新たたり、共同農園を設置しなどの郊外の団地だからこそ、自然環境に恵まれ竹林や果樹園などが近くにあることから『里山』をコンセプトとした魅力づくりを進めていくようです。
上の団地の例はリノベーションや街づくりを考えて『団地は古い』というイメージを払拭して新しい魅力作りをすすめていました。
そんな中、第3回リノベーション・オブ・ザ・イヤー2015年においてグランプリを受賞したのがまさに、『団地』でした。
その団地はもともと、小田急線座間駅の駅前に位置し、土地建物は小田急電鉄の所有として電鉄職員の社宅として利用されてきた。しかし建物の老朽化と社宅閉鎖が合いまり敷地は鉄板の仮囲いで覆われました。
そのため、駅前に誰も住まない建物が並ぶ街並みは街の印象にも悪いという事、そして駅前という事で座間の街全体の価値観を根底から変えていくランドマークとしてリノベーションの事業をすすめていきました。
駅前だから当然、大規模な開発をしてスクラップ&ビルドの大規模マンションが建ってもおかしくないのですが、かつてあったものを生かしマイナス面をプラス面に変えられることを切り開いたという事でグランプリも受賞できたようです。
これを受けて全国各地にあるまさに衰退してきている『団地』に可能性を見出したと言えるでしょう。
そのほかにリノベーション・オブ・ザ・イヤーでの『団地』の新たな可能性を示したのが先に設計施工をするのではなく、入居者の希望に合わせて設計施工をしていくという手法で特別賞も受賞しています。
これはDIY賃貸をより進めた手法なのかもしれません。
既存のあるものを生かしていく。これは賃貸住宅だけではなく一般的な住宅においてもリフォーム・リノベーションなどを施して長く利用するという考え方がだいぶ定着してきました。
ケニア出身でノーベル平和賞を受賞した環境保護活動家であるワンダリ・マータイは『MOTAINAI』という言葉と出会いその言葉は環境問題を考えるのにとても重要な概念だと話していました。
弊社においても中古物件でお困りのオーナー様向けに『中古サブリース』を展開させていただいております。
サブリースは原則的に新築がベースとなり、システムの条件などはございますが、弊社においてお部屋や外観・外構を含めたリノベーションのご提案をさせていただき、その物件を弊社がサブリースしていくというものです。
オーナー様の大事なご資産、長く利用していくのはもちろん、確定的な賃料収入が見込めましたら、他の事にもお時間を費やしていただくことができるかと思います。
そのようなことでお困りの方は是非、ご相談させてください。
長文お付き合い頂きありがとうございました。