未婚率と賃貸市場の変化
皆様こんにちは。本日は和田がお伝えします。
2012年版「子ども・子育て白書」によると、2010年時点で、50歳までに一度も結婚したことのない「生涯未婚率」は男性は20.14%、女性は10.61%と、いずれも過去最高となりました。
未婚率が年々上昇しており、こうした世帯構成の変化は、少なからず賃貸市場にも影響を及ぼすのではないでしょうか。
賃貸住宅では、1Rや1Kの間取りを一般的に単身向けと言っていますが、同じ単身者でも学生と40代の社会人とでは、ニーズも賃料の支払い能力も全然違うでしょう。
これまでの単身向け賃貸住宅は、学生や20代の社会人をおおよそのターゲットとしていましたが、30代以上のシングル層がこのまま増加していくと今までと同じような1Kの賃貸住宅では、要望を満たすことが難しくなっていくのではないでしょうか。
例えば学生向けであれば、あまり高い賃料設定はできませんので、建築コストを抑える意味でも、最低限の広さと設備、内外装もグレードを上げない建築計画をするでしょう。
しかし、30代以上の収入の安定した社会人をターゲットにするならば、部屋の大きさや収納も少し広めにして、水回りや内外装のグレードも高級感を持たせる必要があるでしょう。
防犯設備やネット環境、宅配BOXなどの利便性の高い設備の設置も考えなければなりません。
建築コストは上がりますが、ターゲットのニーズと物件が合致していれば、それに見合った賃料収入が見込めるはずです。
学生向けなのか収入のそれなりにある社会人向けなのか、男性向けなのか女性向けなのかで、建築する物件の完成図は全く違うものになるはずです。
40代男性の未婚率の第1位は東京都というデータもあります。
今後は、より綿密な市場調査とターゲットを意識した物件づくりが重要となってくるでしょう。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。